1 8章後半に記される四つ目の奇跡は、会堂管理者ヤイロの家で起こります。ヤイロは会堂
管理者としての地位や名誉を捨てて、イエスにひれ伏し、懇願します。重篤な病に陥った
一人娘のために自宅への来訪を願い出た彼に応え、主イエスは彼の家へ向かって歩き出し
ました。
2 ところが、その途上で長血の女性との出会いがあったことで主の足が止まり、その最中ヤ
イロに娘の死の報告が届いたのです。しかし、その絶望的な報告を知りつつ、イエスはヤ
イロに「恐れないで、ただ信じなさい」と告げたのです。主は信仰者に対し、たとえ信仰
の妨げ(①遅延、②人の言葉、③世の常識)が起きたとしても信じ続けることを願ってお
られます。あなたにも、信じ続けることを妨げる要素がありませんか。全能の主は、あな
たの信仰を通して働くのです。疑わず、諦めず、信仰を手放さずに歩みましょう。
3 不信仰な人々を遠ざけた主が手を取って呼びかけると、死んだ娘が蘇生しました。主には
絶望と思える状況に逆転、回復、希望をもたらす力と権威があります。12年前にヤイロの
娘が生まれた時、長血の女性の苦しみも始まっていました。一方は幸福、他方は苦しみの
始まりと思えましたが、実は12年後に両者に信仰が与えられるため、神の摂理の中で起こ
った出来事でした。今、意味がわからずとも先が見えずとも、神の見えざる御手はあなた
を今日も最善に導いておられます。委ねつつ待ち、主の栄光を拝する者となりましょう。