1 10章では、信仰の失格者とならないための歩みについて語られます。異邦人であるコリン
ト人に語るパウロはイスラエルの民を引き合いに出し、彼らを「私たちの父祖」と呼びま
す。聖書は、旧約のイスラエルと新約の教会は連続した一つの神の民であると教えている
のです。
2 出エジプトを経験したイスラエルの歩みは、雲の柱に導かれ、海の底を歩き、天来のマナ
や岩からほとばしる水に潤される、神の恵みの連続でした。しかし、荒野の民の大半は約
束の地に入れず、滅びました。失格の原因となったのは、厳しい荒野の生活を送る中で、
①偶像崇拝、②姦淫、③主への試み、④つぶやきの誘惑に負けたことでした。クリスチャ
ンもまた、試練多き人生を生きる者です。辛さのあまり、第一にすべき神を見失う誘惑に
晒されていませんか。不変で真実な神に信頼し、御心に適う者として歩みましょう。
3 パウロは更に、聖餐との関連で筆を進めます。聖餐を受けて主と一つにされた者が、偶像
に捧げた肉が供される異教の神殿での宴に平気で参加することを諌め、偶像崇拝を避けよ
と勧めました。食べる、飲むといった生活の小事と思えることに、その人の生き方の本音
が現れやすいのです。主を信じて救われたあなたは、神の栄光を現すために生かされてい
ます。日々の生活における言葉、態度、お金の使い方などライフスタイルを見直してみま
しょう。神の栄光を現すために、具体的にどう生きるのか。真実な神の助けと、確かな導
きを求めましょう。