1 9章では、パウロが自分の持つ使徒としての権利に言及しています。使徒には、①主を直
接見た人、②その働きを通して神の御業が現れていることという条件があり、彼はそれを
満たしていました。それゆえ、彼には教会からサポートを受けつつ、福音宣教の働きをし
ていく権利があったのです。
2 パウロがその権利に触れた理由は、報酬を得たいからではなく、福音宣教のためにあえて
権利を放棄した自分の真意を、正しく理解してもらいたいからでした。彼は、①利益目当
てで宣教活動していると見られないため、②新しい宣教地で信仰に入ったばかりの人に負
担とならないため、あえて権利を捨て、自ら働いて宣教活動をする道を選んだのです。キ
リストの福音を伝えることこそが、パウロの全生涯を貫く目標であり、何よりも最優先さ
れる目的でした。あなたの人生の最優先事項は何ですか。何を目標としていますか。
3 キリストの福音を伝えるという大目標を達成していくためにパウロはそれを伝える場所、
伝える人々、その時の状況によって、自分のあり方を変えることのできる人でした。クリ
スチャンが目指す朽ちない冠は、主の御心を知り、パウロと同じくキリストの福音をこの
世に伝える喜びの先に備えられています。自分の時間は自分のために使うという権利をあ
えて捨て、福音のために何か具体的にできることはありませんか。祈り、考え、行動して
みましょう。