1 5章からは、不品行(性的逸脱)の問題が取り扱われます。コリント教会にはひどい不品
行を行う者がいました。しかし、教会は彼に正しく忠告できていませんでした。それは、
彼らに①思い上がりがあり、②自由を履き違えていたからです。そこで、パウロは主の教
え(マタイ18:15~17)に基づき、厳しい処置を示したのです。
2 パウロは、教会とクリスチャンがきよさを保つ大切さを、過越の祭をイメージしつつ、パ
ン種の喩えを用いて語りました。救われた者にふさわしい生き方とは、どのようなもので
しょうか。①古いパン種を用いない→救いの恵みを受けた者にとって、古いパン種は既に
捨てたものです。神を信じる以前の古い生活に、バックスライドしてはいけません。②純
粋で真実なパンを用いる→十字架の主を見上げ、日々、自分がどんなに大きな救いの恵み
に入れられたかをおぼえ、感謝するならば、毎日が喜び満ちる祭の生活になります。
3 パウロが勧めたのは、教会の外の罪ある人を裁くことではありません。クリスチャンと自
称しつつ罪を繰り返し、良心が麻痺し、善良なクリスチャンに悪影響を与える人への対処
を語ったのです。その目的は、悔い改めへ導くことにあります。ずれている人生の方向を
正し、神と共に生き直す時、人は必ず変えられるからです。自らに古いパン種がないか、
常に注意を払いつつ、御霊による知恵と愛を求め、愛兄姉と主の御身体なる教会を健全に
築き上げましょう。