1 故郷を離れ、旅を続けたヤコブが辿り着いたのは、目的地ハランの近くにあった井戸でし
た。そこで伯父ラバンの娘ラケルと出会ったヤコブは自分の感情を爆発させ、独りよがり
の言動をとります。神の臨在に触れた後も、彼本来の性質が顔を出していたのです。救わ
れてなお、古き罪の性質を残す自分に気づいたことがありますか。その弱さに触れ、日々
新しい人へと導く聖霊の導きを求めましょう。
2 ラバンに歓迎されたヤコブは、これまでの経緯をありのままに話します。一ヶ月後、ラケ
ルの花嫁料として七年間ラバンに仕える約束が両者の間で交わされました。ところが、七
年後、ヤコブに与えられたのは姉のレアでした。憤るヤコブを懐柔したラバンは、ラケル
をも与える代わりに更に七年間の労働を約束させたのです。
3 かつて父と兄を騙したヤコブが、見事にラバンに騙されました。この出来事から何を学ぶ
でしょうか。まるで因果応報のように、ヤコブは己の行動が我が身に返ってくる経験をし
ました。しかし、その背後に神がおられることを見逃してはなりません。神はこの試練を
通して、彼の最も弱い部分を取り扱っておられるのです。騙されて初めて父と兄の気持ち
を知ったヤコブは己の罪と向き合い、自分の弱さに触れる生ける神に心と思いを向けたは
ずです。人生の光の中でも、闇の中でも、神の臨在はあなたと共にあります。どんな時に
も、神の善い目的が必ず自分に成ると信じ、待ち望む者となりましょう。