福音の前進を喜ぶ  ピリピ人への手紙1:1〜18 内川寿造師

パウロの手紙の中で、エペソ、ピリピ、コロサイ、ピレモンの四つを「獄中書簡」と言う。ローマの獄中から送った手紙である。65歳を過ぎたパウロが洞窟のような暗く冷たい牢獄で、気の滅入るような情況に置かれながら、他の教会を配慮し、励ましの手紙を書いたのである。特にピリピ人への手紙は「喜び」に溢れている。注解書には19回「喜び」が繰り返されているとあるが、私が数えたのは17回であった。あなたも数えてみよう。喜びはキリスト教信仰の特徴である。福音は「喜びの知らせ」であり、ゆるされた喜び、天国の希望の喜び、神と共に歩む日々の喜び、奉仕の喜び、神と人に仕えて役立つ喜び、数えるとキリがない。ピリピ1章では、個人の喜びではなく、福音の前進を喜ぶ。私的な経験に留まらず、広く大きな視点で、神のわざ全体を見て喜ぶのだ。

 

(1)ピリピ教会の成長を喜ぶ→ピリピ教会の誕生の経緯は使徒16章に詳しい。アジアでの宣教を聖霊に禁じられたパウロは、アジアの西端、トロアスに下る。そこで幻を見た。「マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください」この幻は、マケドニヤ(ギリシャ)人ルカとの出会いであろう。16章10節から「私たち」の呼称に変わるからだ。ヨーロッパに渡り、その地方第一の町ピリピで紫布の女商人ルデヤに出会い、彼女がヨーロッパ初の受洗者となる。ルデヤは①神第一の人。②心を開いてみ言葉を聞く人。③惜しまずささげる人。で、ピリピ教会の礎になり、その後の教会成長に多大な貢献をした。教会の成長は人数や大きさだけではない。良い働き(救い)の完成を目指す。愛に満ち、純真な、義の実に満ちた成人になりつつあるピリピ教会の姿を喜んでいるのだ。

 

(2)わが身に起こったことが福音の前進に役立つことを喜ぶ→①投獄も福音を証しするチャンスと捉えた。親衛隊全員に福音が伝わる。②他の兄弟たちが奮起して大胆に福音を伝えるようになった。③動機がどうであれ福音が伝えられていることを喜ぶ。

 

(3)私たちも福音の前進に役立ちたい→①使命を自覚しよう。毎日は漠然と生きているのではなく、「生かされている」のだ。信仰生活では「自己満足」を目的としない。神と人に役立つために毎日がある。②マイナスをプラスに変える神に期待しよう。肯定的・積極的思考に立つ時、どのような状況でも喜べる。コロナ禍の今こそ、次に備えよう。

 

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第二礼拝では、内川主任牧師より聖書のメッセージが語られています。