1 不法が横行し、その罪はきわめて重いとされたソドムに入った御使いを迎えたのは、アブ
ラハムの甥ロトでした。門の所に座っていたのは、町の役人だったからです。かつてソド
ム近郊を生活の場として選んだ彼は、いつの間にかその居を町の中に移していたのです。
アブラハム同様に見知らぬ旅人をもてなす彼の姿から、悪徳の町に住みつつも、ロト自身
は正しく生きようとしていたことが見えてきます。
2 しかし、自力でがんばるロトには解決できない弱さがありました。性的欲求のために御使
いを差し出すよう迫る暴徒に対し、ロトは客人を守ろうとします。なんと、そのために彼
が口にしたのは二人の娘を代わりに差し出すという愚かな提案でした。客人を罪から守る
ために自ら別の罪を犯そうとする彼の姿に、人は自分の力や善行で罪に勝利できないと教
えられます。キリストだけがあなたを変え、新しくするまことの救い主です。このお方を
心にお迎えし、共に歩みましょう。
3 ロトの提案はかえって暴徒の激しい反発を招きました。彼の正しさは、ソドムの人々にな
んらよい影響を与えていませんでした。彼自身には信仰があったかもしれませんが、その
生活はこの世に妥協したソドム風のものだったからです。神の国の価値観ではなく、この
世の価値観で生きるクリスチャンほど惨めなものはありません。あなたの信仰と生活は分
離していませんか。妥協を捨て、主を第一としましょう。周囲によい影響を及ぼす、地の
塩・世の光を目指しましょう。