邂逅　　創世記 11:27〜12:4

１　「信仰の父」と呼ばれるアブラム（後のアブラハム）の人生は、多くの悩みや失敗に彩ら

　　れる人間くさいものですが、その根っこにあるのは、神のことばを信じて神と共に生きて

　　いく信仰です。アブラムの出発には、二つの側面があります。①自分が中心だった古い生

　　き方を捨て、導き手である神に委ねて従っていったこと。②人生の苦しみの最中での神と

　　の出会いであったことです。

２　メソポタミア文明の築いた古い町であり、当時有数の大都会だったウルに住んでいたアブ

　　ラムは、豊かで文化的な生活を享受していたことでしょう。しかし、その家族には辛いこ

　　と（弟ハランとその妻の死、アブラム夫妻の不妊の問題、父テラの旅の途上での死）が多

　　かったようです。数々の耐えがたい苦しみの中にいた彼に、神が御声をかけてくださった

　　ことに注目しましょう。

３　アブラム同様、誰の人生にも苦しみは訪れます。肝心なのは、どんな対処の道を選ぶのか

　　ということです。諦めたり、自らを叱咤激励したりしがちですが、もう一つの道があると

　　知りましょう。あなたの人生を導く造り主、救い主の神を信じ、その方に重荷を委ねて歩

　　む道です。神だけを当てにし、神だけに従っていきませんか。路傍の石ころのごときアブ

　　ラムが神の招きに従ったことから、やがて多くの人々に祝福が及びました。あなたも、神

　　の特別な祝福溢れる人生へ招かれている人です。御声に聞き従い、神と出会いましょう。