1 ゴルゴダの丘で十字架にかけられたイエスの両隣には、二人の犯罪人がいました。十字架
刑に処せられたことからローマ市民以外であり、かつローマへの反逆者とみなされた人々
だとわかります。人類史上、最も残酷な刑罰と呼ばれる十字架上で、彼らはもがき苦しん
でいました。
2 一人の犯罪人は、「おまえが本当にキリストなら、自分とおれたちを救え!」とイエスを
罵りました。自分のしてきたことを振り返ることなく、神に、他人に、時代に、運命に責
任転嫁しながら生きる人の姿がここにあります。しかし、それは結局のところ自分の人生
を肯定できず、不満を持ち続けていることに他ならず、決して豊かな人生の実りを結ぶこ
とはできません。
3 もう一人の犯罪人は、対照的です。死に値すべき自分の罪を認めた彼は、悔い改めて、イ
エスにあわれみを請うたのです。「あなたは今日、わたしと共にパラダイスにいます」と
いう主の答えには、三つの希望が含まれています。①死後の命の保証⇒自分の死後につい
て安心を得ていますか。②パラダイス行きの約束⇒ただ信仰によって与えられるこの恵み
を手にしていますか。③今日、実現する⇒信仰の決断をする者にこの祝福は速やかに与え
られます。生涯を罪人の友として歩まれた主イエスは、十字架の上でも同様になさいまし
た。あなたは、十字架に顕された神の愛を受け取りましたか。与えられた天国の希望に感
謝し、喜びをもって今の命を生きましょう。