1 自らの罪深さを知り、方向転換して帰って来た弟息子を父は最大級の待遇(裸の恥を覆う
着物、息子の証明となる指輪、自由人の立場を保証する履物)で迎えました。一人の罪人
が悔い改めて神の元に帰る時、父なる神がどんなに大きな愛で包むかを知っていますか。
2 弟の帰還と父の大歓迎を知った兄息子は、怒りのあまり家に入ろうともしませんでした。
彼の怒りの矛先は、自分勝手な弟と彼を無条件で赦す父に向けられています。兄息子のよ
うに、自分だけが我慢しているとか、他者と比べて不公平だと思う心がありませんか。
3 兄息子には、二つの過ちがありました。①息子でなくしもべの思考だったこと。⇒しもべ
ならその働きの如何によって評価は変りますが、彼らは無条件に愛を受けるべき息子でし
た。自分の行ないが神に評価されるべきという思いや、自他を見比べて裁く思いがあるな
ら要注意です。神は救いに資格を要求されるお方ではありません。②自分も父の愛と赦し
の中にいるのを忘れていたこと。⇒どんな人にも善人と悪人の部分があります。それを忘
れ、自分は正しく間違いがないと胸を張るのも、自分はどうせ救いようのない悪人だと開
き直るのも愚かなことです。身近にいながら父の愛に背を向けていた「もう一人の放蕩息
子」である兄を父は自分の家に招きます。父の願いは兄も弟も共に父の家の祝宴に連なる
ことです。あなたに今日も注がれる、父なる神の深く豊かな愛に心から感謝し、自らもま
た愛に生きる者となりましょう。