一粒の麦 ヨハネの福音書 12:24

1 春は新旧交代の時期です。学校では卒業と入学、会社では人事異動、地域でも転居などで

  人の入れ替わりがありますが、自然界においても、新しいいのちが芽吹く時期です。古い

  ものが消えて後に、新しい生活、新しい時代、新しいいのちが始まっていく営みの中にも

  天地万物の創り主である神の御手を見いだすことができます。

 

2 主イエスは、ご自身を「一粒の麦」にたとえました。麦は古来、世界中で栽培され、主食

  とされてきました。一粒の麦は倉庫に入ったままでは変化ありませんが、畑に蒔かれると

  多くの実を結びます。一粒の種子がその形と命を失うことによって、何百倍もの実が結ば

  れていく自然の法則は、主の十字架の死の意味を示しています。罪人を救い、新しい命を

  与えるために一粒の麦となって死んでくださった主を深く心の内におぼえ、絶えざる感謝

  をささげ続けましょう。

 

3 このみことばは、主によって救われた者の歩むべき新しい人生の原則をも示しています。

  すなわち、主のごとく一粒の麦として自分自身を与える生き方をすることです。罪性に縛

  られた奪う生き方ではなく、十字架に全てを与え尽くしされた主に倣って生きるのです。

  与えることには時に痛みや涙の祈りも伴います。決して楽ではありません。しかし、一粒

  の麦となって自らの命を、時間を、賜物を、誰かのために与えることから、必ず豊かな永

  遠の実りが結ばれていくのです。主の十字架の意味を思い巡らしつつ、受難週を過ごしま

  しょう。

 

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第二礼拝では、内川主任牧師より聖書のメッセージが語られています。