1 4章の背景には、ユダヤ人クリスチャンによって形成される教会内での争いがあったと思
われます。「救われた罪人」の集まりである地上の教会が天国のような素晴らしさと、こ
の世と大差ない脆さの両方を持っているように、クリスチャン一人一人も内に神と欲望の
どちらを愛するかという葛藤を抱えて生きています。
2 もし欲望に心を許していくなら、どんな影響が生まれるでしょうか。①人に対しての影響
⇒他人を羨み、妬んでも満たされない欲求不満が募ると、やがては罪の行動へ結びつきま
す。他者への妬みや恨みを放置してはいませんか。②神に対しての影響⇒救われてなお自
己中心に生きる人は、祈りを失っていきます。神に頼るより、自分の力を頼みとするよう
になるからです。あなたの祈りの生活は正しく守られていますか。自己中心な動機で祈っ
てはいませんか。
3 ヤコブは、救われた私たちがなお自己中心に生きるなら、最終的には「自分を神の敵」と
する恐ろしい結果さえ生み出すと警告しています。聖書において、神と救われた者との関
係が夫婦の関係にたとえられていることを心に留めましょう。妬むほどの愛であなたを愛
する神は、あなたが神以外のものに心を移して生きることを、平気で看過なさらないので
す。それほどにあなたを愛する神は必ず豊かな恵みを与えてくださるという確信を握り、
へりくだって御前に自らを明け渡していきましょう。