1 「らい病」とは、ハンセン病とは区別される重い皮膚病であり、恐ろしい疾病でした。その
病いに罹ると律法により「けがれている」とされ、感染を防ぐためにも社会から隔離され
ました。患者は身体的、精神的、そして社会的にも、苦しみを負わねばならなかったので
す。そのマイナス状況の中で、民族的に対立していたユダヤ人とサマリヤ人が、声を合わ
せてイエスに癒しを求めていることに目が留ります。人生のマイナスも、神の御手の中で
思わぬプラスを生むことを信じていますか。
2 当時、祭司はらい病の判定をする役割を担っていました。イエスのみことばに従って、祭
司の元へ急ぐ道の途上で、十人のらい病人は癒されました。どんな人生の重荷も、主に委
ね、主のみことばに聴き従う時、回復と希望へ導かれるのです。
3 病いを癒された九人は踊り上がって祭司の所へ急ぎましたが、ただ一人サマリヤ人だけが
主の所に引き返し、ひれ伏して感謝しました。残りの九人は病いの癒しは喜んだものの、
それをくださった主ご自身をたたえ、感謝することを忘れてしまったのです。一方、引き
返したサマリヤ人の信仰を主は喜び、大いに祝福してくださいました。神にいただいた恵
みを数え、おぼえ、感謝して生きることが人生の力となり、輝きとなっていくのです。
恵みの源である主の御前にひれ伏し、最高の感謝をささげましょう。