1 ヤコブは本当の幸いとは、偶発的な喜びのことではなく、試練に耐えた者が見つけることの
できる、神からの祝福だと教えています。そして、試練の中で信仰に立って神を待ち望もう
とする人には、「いのちの冠」が約束されています。それは、試練を忍耐する歩みの先に待
っている、神からの報いです。日々の試練にどう対処していくかが、将来の神からの栄光の
授与につながっていることをおぼえ、「いのちの冠」の希望を握って信仰のレースを走り続け
ましょう。
2 興味深いことに「試練(1:12)」と「誘惑(1:13)」は、原語では同じ言葉です。つまり、
試練はまた裏返しに誘惑ともなり得るということです。起こって来る試練を、これは神か
らの誘惑だと誤って受け止めるならば、そこから罪が生じかねません。試練の苦しみの中
で、すべてを神や他者のせいにする責任転嫁をしていませんか。欲は人間本来の性質に根
ざしたものでそれ自体が決して悪ではありませんが、その欲が行動の源になると罪に発展
するのです。「自分はきよめられているから大丈夫」と過信せず、日々、御霊の導きに従
いましょう。
3 誤りなく、神の真実の姿を知ることが大切です。神は、①恵みの源であり、②不変のお方
です。そして、③あなたを救い、神の子として新しく生まれさせてくださったお方です。
クリスチャンは全ての被造物に先立って救われた「初穂」であることをおぼえ、神に喜ば
れる生き方を選び取りましょう。その信仰の旅路の先に、「いのちの冠」があなたを待って
います。