1 ヤコブは、二つの立場の人々に呼びかけています。第一に貧しい者です。この「貧しい」
とは経済的な意味だけでなく、社会的に虐げられていることも含まれますが、そうした
人々に自らの「高い身分」を誇るように勧めているのです。クリスチャンの持つ「高い身
分」とは、次のような祝福を含むものです。①神の子どもとされた。②永遠のいのちが与
えられた。③神と交わりができる。④聖霊が与えられた。⑤イエスが弁護してくださる。
⑥報いが約束されている。 信仰歴の長さなど関係なく、例外なしに与えられているこの
祝福を忘れず、感謝と誇りを抱いてこの世を歩みましょう。
2 第二に、富む者です。初代教会では少数派だった彼らに勧められたのは「低くされること
を誇れ」ということでした。それは、へりくだりの勧めです。移ろい行く世の富の多寡に
一喜一憂し、あまつさえ多く持つことを驕り高ぶるのは愚かなことです。たとえ世におい
て富に恵まれ、高い地位を得ていたとしても神の前で真実にへりくだって生きていけるか
が問われていることを忘れてはなりません。
3 今、あなたは貧しい者ですか。それとも富む者ですか。どちらの立場だとしても、誇るべ
きは罪人のあなたを救ってくださった主なる神です。今の境遇を、正しく評価しています
か。人生の拠り所をどこに置いていますか。自分と違う境遇にある人を理解しようと努め
ていますか。真の満足は主から来ます。このお方だけに目を向け続けましょう。