1 第七戒は、性についての考え方が多様化し、自分の思いや欲望が最優先される風潮が蔓延
する現代においては価値なく思える戒めかもしれません。しかしこの時だからこそ、厳粛
な御声に聴く必要があるのです。「姦淫」とは、「配偶者以外との性的関係を持つこと」を指
しています。もしそれを行えばユダヤ律法では石打ちの刑に定められたほど、厳しい罰則
が伴います。しかし神が厳しい戒めを語られる時には、その背後にそれを通して守ろうと
する大切なものがあることを忘れてはなりません。
2 第七戒が守っているものは何でしょうか。
①「性の尊厳、夫婦の愛の絆」⇒聖書は最初の人アダムと妻エバの関係を通し、「性」それ自
体は神が結婚関係の中で与えた祝福であり、善いものと教えています。しかしそれを結
婚という垣根を越えて用いる時、姦淫となるのです。どんな結婚関係の中にも、真中に
主がおられるという事実を忘れてはなりません。神が合わせていない関係を勝手にひっ
付けたり、神が合わせている関係を勝手に壊してはならないのです。歪んだ性により大
きな祝福を失うことのないよう、自らの結婚生活の祝福を求めて祈り、み言葉に従いま
しょう。
②「家庭という命のゆりかご」⇒今、若年層の間で結婚前の性体験により引き起こされる性
感染症のリスクが高まっています。それは、将来の子どもの出生にも影響を及ぼすよう
な深刻な問題です。性をなぜ尊ばねばならないか、それは大切な命を産み出す行為だか
らです。家庭に本来的に与えられている命の喜びのために、結婚外の性から身を遠ざけ
ることを心に留めましょう。
3 御子をお与えになる程に神に愛されているあなたが、それにふさわしく自分を、また出
会う相手を大切に扱うために、第七戒は与えられています。たとえ失敗しても、主の愛の
中で必ず再チャレンジの道が備えられます(ヨハネ8:11)。日々、大切な性、大切な命を守
る選択をしていきませんか。