1 三年に及ぶ日照りの危機も主の恵みによって乗り越えて来たエリヤとツァレファテのやも
め家族に、やもめの息子の突然の病死という変調が起こります。悲しみに暮れる彼女はエ
リヤのせいだと責めます。しかし、一見ただ責めているだけに思える言葉から「私の罪」
とやもめが自分の罪の問題に目を向けていることがわかります。異邦人のやもめが、エリ
ヤと共に恵みに与ることを通し、生ける真の神に目を向けるようになっていたのです。
2 やもめの訴えは、自分で負いきれない悲しみをエリヤに託す言葉でした。エリヤもやもめ
同様に悲しんでいたはずですが、彼は人に呟きませんでした。厄介な問題だからと避けず
に訴えを受け止め、死んだ息子を抱えて屋上の間に行ったのです。このエリヤの姿には、
あなたの抱える苦しみ、不安、問題を受け止めてくださる主イエスの姿が投影されていま
す。重荷を自分一人で抱えず、主に委ねていますか。
3 屋上の間で、エリヤは三度にわたって神に息子の命を返してくれるよう嘆願の祈りをささ
げました。エリヤが「神の人」と呼ばれるのは、彼自身が神のような力を持っていたから
ではなく、人のために執りなして神の前に行く人だったからです。
エリヤの祈りには四つの特徴があります。①神だけに集中する祈り→祈る時、神だけに集
中していますか。②信頼する祈り→「わが神」と信頼して御名を呼んでいますか。③率直
な祈り→思いと願いを包み隠さず祈っていますか。④熱心な祈り→諦めない熱心な祈りが
あなたに求められていませんか。
神は祈りを聴き、息子を生き返らせてくださいました。息子を再び抱いたやもめの口から
出てきたのは、生ける真の神を自らの神と真実に信じる言葉でした。「私の神、主」に対
する祈りこそ、全ての門を開くマスターキーです。諦めず、熱心に祈り続けましょう。