1 父を慮りベニヤミンを庇うユダの必死の執り成しを聞き、ヨセフは涙を抑えることができ
ませんでした。兄たちによって受けた心の傷を長年抱えたままだった彼もまた、主に砕か
れていたのです。あなたにも、主は癒す時と場を備えて、御手の中で取り扱ってください
ます。
2 砕かれたヨセフは兄たちに自らの正体を現しました。驚きの余り声もない兄たちに語った
言葉を見ると、主語が「私が」でなく「神が」だと気づきます。苦難に満ちた歩みを神の
視点で考えた時、家族全体を救うための摂理に導かれた出来事だったと悟ったからです。
神を信じて生きるとは、ヨセフのように神を主体にして自分の人生を見つめ、考え、生き
ていくことです。人を見る者は怒りや復讐心に振り回されますが、神を見る者は神をほめ
たたえます。どちらの生き方をしていますか。
3 神を主体にして人生を生きる時、三つのことが見えてきます。①主は全てを相働かせて益
とされる→神にはあなたの失敗も悩みも苦い経験も含めて全てを益に変え、栄光の現われ
とする御力があります。このことを信じていますか。②どんな状況でも主にあって希望を
持って歩める→ヨセフの言葉は過去を悔やむ兄たちを慰め、希望を与えました。失敗や過
ち、罪の行いさえも用いてあなたの人生を善きに導く主から希望をいただきませんか。③
自分の人生全てを肯定して生きていける→神を主体に生きるなら、多くの恵みを発見し、
これまでとこれからの人生を肯定して生きていけます。あなたと共におられる主を思い、
自分の人生を喜び、感謝して歩み続けましょう。