1 38章はヨセフの兄ユダに焦点が当てられます。ユダはヨセフの事件後父の家を離れ、一人
カナン人の地に住み着きました。しかし、長男、次男共に神の怒りを受けて死ぬ災いに見
舞われました。次男の死の原因は彼の偽りにありました。偽りは一見小さく思えますが、
神の聖さから最も遠く、それゆえに退けられるべき罪です。いつの間にか入り込む偽りを
遠ざけ、聖なる神を恐れて歩みましょう。
2 更なる災厄を恐れたユダは、嫁タマルを実家へ帰しました。保身の思いで一杯の彼にはタマ
ルへの配慮はなかったのです。彼女は一計を案じ、娼婦に扮してユダと寝床を共にし、妊
娠しました。それを知ったユダは激怒しますが、証拠の品を前に自分の非を認めました。
この醜い出来事はユダが父の家を離れたことに起因しています。カナン(異教の地)に同化
し、神の民として歩めなくなっていたのです。神の民は神の家で神の民と共に暮らしてこ
そ守られるのです。神の目を意識し、教会の交わりを大切にする生き方を選びましょう。
3 タマルから生まれた双子は、後に南王国ユダの家系を築きました。そればかりでなく、その
系図は救い主イエスへとつながっていくのです。この不可解な出来事は、イエスこそが人
間の醜い罪のただ中へ神が遣わされた救い主であると示しています。悔い改めて罪と決別
したユダを神はあわれみ、彼の家系を新しくしてくれたのです。信じるあなたの上にも、
徹頭徹尾、神のあわれみが注がれていることを知っていますか。感謝しつつ、神の聖さを
求めて歩み続けましょう。