1 反ローマのパリサイ人と親ローマのヘロデ党とが手を携えてイエスの所にやって来
て、「カイザル(皇帝)に税金を納めるのは律法にかなっているか否か」を問いまし
た。この質問はどちらを答えてもイエスが攻撃される罠を仕掛けたもので、彼らはイ
エスを陥れるという目的で一致していたのです。しかし、主は彼らの心の内にあるも
のを見抜きました。全てをご存知の方を偽らない生き方をしていますか。
2 主の「カイザルのものはカイザルに、神のものは神に返しなさい」との答えに、質問
者は沈黙する他ありませんでした。この言葉から二つのことを教えられます。第一
に、キリスト者はこの世における社会的責任を負うべきであるということです。ここ
で納税責任を果たすことを求めたように、主は信者がこの世で果たすべき義務と責任
に忠実であるように願っておられます。あなたにも、果たすべきこの世における責任
がありませんか。どんな関わり方をしているでしょうか。
3 第二に、キリスト者には神に対して果たすべき責任があるということです。デナリ貨
幣にローマ皇帝の肖像が刻まれたように、全ての人にも創造者である「神のかたち」
が刻まれています。人の存在の全ては神より発し、神に属しているのです。だからこ
そ神から離れず、神に日々顔を向け、感謝と喜び、従順と献身の生活を送ることが大
切なのです。あなたは「神のもの」であるあなた自身を、日々神にお返ししています
か。神を愛し、神に仕える生き方をこそ生活の軸に据えて、歩んでいきましょう。