1 マルコ福音書の三分の一を占めるエルサレムでの一週間が始まりました。この一週間
こそ、マルコが最も伝えたかったことなのです。オリーブ山の麓でイエスは弟子に子
ロバを連れてくるよう命じました。人や荷物を運ぶ家畜のロバに乗る救い主は、この
世的な目から見れば違和感のある姿ですが、これこそ旧約聖書の成就であり、ご自分
が十字架にかかることによって人の罪を赦し、神との間の平和を地にもたらすために
来た主にふさわしい姿でした。十字架の主を信じる者には、神との和解が成立してお
り、もはや世の終わりの審きを恐れずともよいのです。あなたにはこの平和があり
ますか。主がもたらした和解の福音を、それをまだ知らぬ人々に語っていますか。
2 エルサレムに入るイエスを群衆は熱狂的に迎えました。ローマの支配から解放する政
治的な救世主と期待したからです。しかし、期待が叶わなかった時、同じ群衆がイエ
スに向かい「十字架につけよ!」と叫びました。本当の意味でイエスを王と迎えたの
ではなかったからです。イエスを王として迎えるとは、自分が心の王座を降り、しも
べになって主に従っていくことです。あなたには、イエスを信じつつも自分が王のよ
うに振舞い、従っていない部分がありませんか。
3 子ロバを連れてくるようにとの主の命令に従った弟子たちは、主に従う時に道が開け
る不思議、み言葉の真実、自分が用いられる幸いを知りました。「主がお入用なので
す。」と仰るみ言葉に従い、自分を差し出すなら、主はあなたをもそのご計画の中で
尊く用いてくださるのです。