1 増えすぎた財産のゆえ、アブラムとロトは袂を分かつことになりました。アブラムが取っ
た方法は、甥に土地を選ぶ権利を先に与えることでした。なぜ年長者の彼が率先して権利
を放棄したのでしょうか。①平和を求める人だったから⇒争いよりも平和の関係を大事に
したのです。②彼自身の信仰生活の変化があったから⇒祈りの祭壇を築き直した彼は、自
らを神に委ねる生き方に変っていたのです。
2 ロトは眼下に広がる豊かな低地を選びましたが、これが人生の分水嶺になりました。魅力
的なソドムの町は、実は神に背く人々が多く住む罪の町でした。聖書を読み進めていくと
この先、ロトが次第にソドムの罪に引き寄せられていく様子が伺えます(創世記13:12、
14:12、19:1)。彼の問題点は、アブラムへの依存度が高く、自立した信仰ではなかった
ことでした。迷いや惑わしの多いこの世にあって、自分自身の信仰をいつも吟味しつつ、
神の御心の内を歩みましょう。
3 ロトが去り、一人残されたアブラムに「目を上げよ!」と神が声をかけました。神の促し
に従い、彼はカナンの土地を歩き回ります。それは、目に見えない神の約束を信じ、信仰
によってそれを望み見ていく行為そのものでした。主が語られたことを聞き、目に見えな
い約束の成就を確信して生きることが信仰です。目に見えないことが、心配の種になって
いませんか。あなたの未来を祝福される神を信じて、目に見えない希望の成就を待ち望み
ましょう。